【徹底比較】日本と海外サッカーの違いは?Jリーグの練習とスペインを比べてみた
こんにちは、スペインのサッカーチームでホペイロをしているMayu(@Jope_Mayu)です。
先日の日本一時帰国時に、せっかくの機会だからと
- J2チーム
- JFLチーム
- 高校サッカー
の3種類の練習をこっそり見てきました。
いつもスペインの17-19歳年代トップリーグの練習を見ているので、
何かしらのギャップを感じるのでは?
と思い行ってみたら、予想通り違いに驚くばかり。
【Jチームの練習を見て感じたスペインとの違い】
— ほぺまゆ@バルセロナ🇪🇸 (@Jope_Mayu) March 24, 2018
・プレーのスピード感
・ゲームにおけるシュートの本数
・フィジカルコンタクトの激しさ
・意見や感情の出し方
・体格差
※比べたのはJ2チームとスペイントップリーグのU19チーム
指導者でもなんでもないわたしでさえ、すぐにわかる違いだった。
上記ツイートをしたとき140文字になんて収まるわけもなく。
今回はスペインサッカーの練習を毎日見ている筆者が、日本のJリーグと海外サッカーの違いについて個人的見解を含めてまとめました。
本記事の内容
- 日本と海外サッカーの違い①プレーのスピード感
- 日本と海外サッカーの違い②ゲームでのシュート数
- 日本と海外サッカーの違い③フィジカルコンタクトの激しさ
- 日本と海外サッカーの違い④意見や感情の出し方
- 日本と海外サッカーの違い⑤体格差
本記事の信頼性
ほぺまゆ
- スペイン在住8年目
- スペインのユーストップリーグでホペイロとして所属
- 累計120万人以上に読まれているブログを運営
- 辰巳出版『旅の賢人たちがつくったスペイン旅行最強ナビ』共著
日本と海外サッカーの違い①プレーのスピード感
Jリーグの練習を見た感想の一つは、良くも悪くも「みんな落ち着いてるな〜」ということ。
正直退屈だなと……(小声)
日本からスペインに戻ってきて、スピード感の違いに確信を持ちました。
筆者所属チームの練習でよくするミニゲームでは、常に2タッチ制限が設けられています。
タッチ制限があるせいでスピードが速いのでは?
とも思いますが、見ていてボールに目が追いつかないときも多々あります。
「パスする先って、みんないつ見てるの?」と思ってしまうほどです。
日本と海外サッカーの違い②ゲームでのシュート本数
Jリーグチームの練習観戦の後半、筆者はゴール裏に移動しました。
そこで始まった8人×3チームによるゲーム練習。(入れ替わりでのゲーム)
ゴール裏にいる方はボールが飛んでくる可能性があります
注意喚起に覚悟するワタシ。
でも実際に飛んできたのは2〜3本程度。
ゴールに入ったのも同じく2〜3本程度。
正直全く怖くありませんでした。
入るたびにファンの方が拍手されていて可愛かった
スペインのチームでは隙があればどんどんシュートを打ってきます。
なんならミニゲームでゴールキーパーからボールが供給された際、その時点で既にゴールがあいていれば容赦なく力強いシュートを打つ。
ゴールキックからの1人目だろうが、関係ありません。
サッカーでの第一優先はシュート。
シュートができない場合はパスやドリブル、という考えがしっかり身についているのです。
ゴール前でパスを選択して奪われようものなら、周りから
シュート打てよ!!
という声が飛び交います。
ホペイロ目線でいえば、ミニゲームではボール拾いに必死です。
数多くのシュートでボールはゴール外に飛んでいきまくり。
すぐに新しいボールが供給されるため、ボールのストックがなくならないよう走り回ります。
ボールが足りない!やばい!!!
という状況に何度も遭遇してきました。
一方でJリーグチームの練習を見ていると、ボールのストックは全く減りません。
何個使った?というレベル。
ホペイロとしては羨ましい気持ちもありますが、物足りなくも感じました。
日本と海外サッカーの違い③フィジカルコンタクトの激しさ
Jリーグの練習を見ていて、プレー中の身体の接触の少なさに驚愕。
当たっても足先だけなど、身体と身体がぶつかる激しさを感じませんでした。
言ってみればスマートなサッカー。
「シーズン中だからケガさせないようにしてるのか?」と思うほど。
みんなお利口さん
一方で海外・スペインのチームではフィジカルコンタクトはもちろんのこと、ビブスなどの服を引っ張る様子がたびたび見られます。
激しいフィジカルコンタクトのせいもあって、ビブスはどこかしらが破れたり裂けたり。
ホペイロとしては気が気じゃありません
しかしこれでも海外では、スペインのサッカーはフィジカルコンタクトが少ない方とされているようです。
パスサッカーがメインのスペイン。
イギリスのサッカーはフィジカルコンタクトで身体をぶつけることが前提であるようです。
スペインでも十分激しく感じるんに、イギリスはどないやねん……
昨日はイギリスでサッカーされていたフォロワーさんが練習を見にきてくださった。
— ほぺまゆ@バルセロナ🇪🇸 (@Jope_Mayu) March 3, 2018
🇬🇧→フィジカル重視のサッカー
🇪🇸→足元のテクニックやパス重視のサッカー
わたしも勉強になりました✏️
ただなにより、スペイン人はみんな楽しそうにプレーしてますねって言ってもらえたのが嬉しかった😊
日本と海外サッカーの違い④意見や感情の出し方
先ほどのフィジカルコンタクトの話でも触れましたが、日本の選手はみんなおとなしい。
練習を見ていても、静かなんです。
もちろん監督の指示する声は飛び交っています。
何人かの選手は声かけもしています。
でも個人で目立つ選手が少ない。
シュートを外してしまっても悔しい感情やクッソーというイライラをあまり出しません。
ゴールを決められてしまっても同様です。
練習だからいいと思ってるのかな?
一方でスペインの選手たちは意見や感情も全て表します。
先ほど述べたJリーグの8人×3チームのゲーム練習、出ていないチームの選手はみんな見ているだけでした。
スペインのチームでも同じように6人×3チームのゲーム練習をしたりするのですが、ゲームに出ていないチームの選手もガンガンしゃべります。参加します。
おそらく早く点を決めてもらって、チームの入れ替えをしてプレーしたいという想いが……笑
意見だけでなく、感情の丸出し感もすごい。
スペイン人選手の監督だろうが何だろうが容赦なく文句を言う、というか反発(抗議)をするところはある意味で見習いたい。
— ほぺまゆ@バルセロナ🇪🇸 (@Jope_Mayu) March 22, 2018
もういい帰れ!と言われたら、しっかり帰る。戻って謝りに行く選手なんて見たことない。
上下関係のある体育会系で育ってきたわたしにとってはもうヒヤヒヤでしかない。
じぶんの意見をちゃんと主張するところが、そういう部分で表れているのかなと思う。
— ほぺまゆ@バルセロナ🇪🇸 (@Jope_Mayu) March 22, 2018
それに影で文句を言うんじゃなくて、言いたいことがあればちゃんと言うという姿勢は逆にスカッとする。全然ネチネチしてない。
特にゴールを決められたときのゴールキーパーとディフェンスのブチギレっぷりはすごい。
まあまあまあ……切り替えなっせ〜(震え声)
と思う日々。
フォワードの選手も何かミスをしたりシュートを外したりしたら、とにかくイライラ。
近くにボールが転がっていようもんなら、とんでもないとこに蹴り飛ばします。
飛んで行ったボールを取りに行くのはワタシ。ちゃんと軽いパンチをお返しします。
ファールまがいなプレーとか、際どいオフサイドとかも練習だろうが関係なく全力で抗議してきます。
まあ落ち着こうよ、が脳内リピート
たぶんキレている状態で話しかけると、眼で殺されると思います。
日本と海外サッカーの違い⑤体格差
体格差については、特に育成年代で違いを顕著に感じました。
ひさしぶりに母校(高校)のサッカー部の練習を見に行ってきたら、スペイン人と体格が違いすぎて衝撃だった。
— ほぺまゆ@バルセロナ🇪🇸 (@Jope_Mayu) March 13, 2018
うちの高校がそれほど強くないからっていうのもあるかもしれんけど、正直
🇯🇵16〜18歳=🇪🇸14〜16歳
くらいに見えた。
言ってしまえば日本の高校生はスペインの中学生くらいです。
ちなみに今筆者が担当している12〜13歳のチームの子たちは、26センチくらいのスパイクを履いています。身体が小さい子でも25センチとか。
筆者の見た感じでいえば、日本とスペインの高校生が戦えば大人と子どもくらいの違いになるんじゃないかと。
スペインの高校生は180センチ超えの選手が当たり前のようにいます。
まとめ:日本のJリーグと海外サッカーの違いは一目瞭然だった
日本と海外サッカーの違いについて、以下5つの点を比較しました。
- プレーのスピード感
- ゲームでのシュート本数
- フィジカルコンタクトの激しさ
- 意見や感情の出し方
- 体格差
正直筆者は日本に住んでいたとき、本記事で紹介した違いがあることに全く気づきませんでした。
ただ実際にスペインに行ってみて、スペインサッカーを毎日見て目が鍛えられた今、あまりの違いに衝撃を感じるレベルです。
いま自分がいる世界が全てと思わず、海外・欧州サッカーとの違いをきちんと認め、差を埋めていく努力をしていく必要がありそうです。
Muchas gracias por leer♡